ようこそ、ゲストさん

2030年には太陽光発電は、石炭火力発電の発電コストの半分になる。スワンソンの法則とはなにか?

2030年には太陽光発電は、石炭火力発電の発電コストの半分になる。スワンソンの法則とはなにか?

公開日:2021年05月25日

太陽光発電モジュールの価格は累積出荷量が2倍になるごとに20%下がる(スワンソンの法則) 

 太陽光発電の導入が、進んできている理由の大きな原因は、ワットあたりの導入コストが毎年下がってきていることが挙げられます。スワンソンの法則は、太陽光発電モジュールの価格は累積出荷量が2倍になるごとに20%下がる傾向があるという観測です。現在の変化量では、10年ごとに75%下がる。この名はソーラーパネルメーカー・サンパワー社の創業者リチャード・スワンソン氏にちなんでいます。


 上記のグラフを参照すると、太陽光パネル(モジュール)価格は、累積出荷量が増加するごとに、コストが下がってきているのがわかります。別の角度から、分析したグラフが下記で、年度ごとの太陽光パネルの発電効率を表したものです。注目してほしいのが、単純に同じ性能のものの単価が下がり続けているのではなく、発電効率の増加に伴いパネルあたりの発電容量は、徐々に増加しています。つまり、コストが下がると同時に性能が上がり続けているのです。


 現状産業用で普及している、太陽光パネルの変換効率は、19%~22%程度のものが多いですが、すでに、変換効率40%を超えるパネルもあります。産業用で市場に流通しているもの1枚あたりのパネル容量は、200W程度だったものが、現在は、400W前後のものが多くなってきています。たった数年で、パネル1枚あたりの容量が倍増しているのです。

2030年には、太陽光発電の発電コストは、石炭火力の発電コストの半分になる

 「限界費用ゼロ社会」などの著書で知られるジェレミー・リフキン氏によれば、「この傾向が今のペースで続けば、太陽光発電による電気は、2020年までには、現在の電気の平均小売価格と同程度まで下がり、2030年までには、現在の石炭火力発電による電気の半年になるだろう」としています。

 また、技術的特異点(シンギュラリティ)で知られる、レイ・カーツワイル氏は、次世代エネルギーとして太陽光発電を推しており、「パネル1平方メートルあたり数セントまでコストが低下する」と予想し、「倍増をあと8回繰り返し、世界のエネルギー需要をすべて太陽エネルギーで賄うようになったとしても我々は地球に降り注ぐ太陽光の1万分の1を利用しているにすぎない」「2028年までに、我々は太陽光エネルギーの時代に突入していることになる」としている。


トップへ戻る